中国半導体大手の紫光集団は破産の発表後、新たな株主を取り込んでいるが、鴻海集団傘下の富士康工業互聯網(FII)も新株主として名を連ねており、今後総額約98億元(約435億台湾ドル)の出資を行う予定である。これにより鴻海集団の半導体事業ポートフォリオは大きな飛躍を遂げると見られる。
中国メディアの報道によると、紫光集団は7月11日に会社株式及び新任取締役、監査役、CEOに関する工商変更登記手続きを完了させている。これまで株主だった清華控股及び北京健坤投資集団は完全に撤退し、智路資本及び建広資産管理により立ち上げられた北京智広芯控股が紫光集団全ての株式を継承した。
業界の分析によれば、紫光集団の事業領域はメモリやIC設計に及び、同集団は中国最大のメモリチップメーカー・長江存儲や、独立系の携帯端末用チップメーカー・紫光展鋭の株主でもある。鴻海集団の紫光集団への出資は、鴻海集団のメモリ及び通信用チップ事業への参入、さらにはファウンドリ/製造、IC設計、OSATがワンストップサービスで行われることを意味する。メモリや通信用チップはいずれも現在鴻海集団で不足している半導体資源であるため、メモリーや通信に関する事業ポートフォリオを拡大できれば、今後半導体や電気自動車事業において大きなアドバンテージとなる。
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